脳梗塞で倒れ軽い言語障害をおこした友人、通院と教会へ通う日々。
旧約編の聖書物語を語る事が多くなった、創世記からの話し。モーゼの十戒、エデンの園や、ミケランジェロの話し、ノアの箱船、バベルの塔など私が子供の頃読んだ物語を色々語る。
懐かしいヤコブやイサクの名前、アブラハムの物語など、時には子供向け劇を見に連れて行ってもらったのを思い出す物語り。はからずも私のギリシャから始まった旅、聖書には関係無く沢山の教会訪問も有った。
彼は今、ヨルダンのモーセの道を行く、聖書の旅のページを繰っている。
つい最近、モーセの昇天の話しになリ、ヨルダンの旅の話しをした。写真が見たいという事になって、もう遥か昔の旅でアルバムの行方など知れない。なのに続いて、シリア、トルコ、ギリシャと今度はパウロの足跡を辿る、教会の写真も見たいとーーー彼は夢中、それで関心のある写真を探す事となった。
彼と別れて、記憶を辿る、シリア・ヨルダンの旅は、幸いにも強烈な印象の旅の年だった。
1994年、春のバンコクの旅が終り、8月にチベットの旅が有った、チベット初めての5000メートル越えの高地で、帰国後2ヶ月も体調を崩している最中ーーー持ち上がったシリア・ヨルダンの旅、10月の事だった。
単純に、アラビア半島、北西部の、湖面がマイナス418メートルという「死海」塩湖に興味を持っただけ。5000メートル越えの高地と海抜マイナスの地を経験した年なのだ。
1994年、8月・チベット。写真はポタラ宮殿。
此の旅では、旅の同行者の一人、山男が高山病で、危うく命を落とす所だった。入院、全員で高度を下げるため見学地を飛ばして下った旅。又また一寸した切っ掛けで、旅をまとめなければと思う事に。
ツアンパ(大麦の粉を炒リバター茶で煉ったもの)を作るお坊さん。
ヨルダン。モーセ伝説のネボ山に立つ青銅の記念碑ーーーまだ大きな石の写真が見つからない。
此の旅では幾つかの遺跡を歩いた、ヨルダン渓谷で馬に乗った。其れこそ旧約聖書で思い出した「アラバの海」ーーー衣類を着たまま浮かんだ。